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月刊シティ・タワー診療所 10月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 10月号

唐松岳からみる五竜岳 五竜岳に普通に登るのは面白くない、と考え 唐松岳から縦走して五竜岳に登りました。 この稜線歩きは人も少なく、快適。本当に天国に昇る気持ちで歩けました。   今月の島ちゃん先生 〜特徴的な先生が多かったな②〜 私の小学生時代の思い出、第2弾です。 前回は農業ばかりする先生。今回は音楽ばかりする先生のご紹介です。 この先生は私が5,6年生のときに担任だったので、とてもよく覚えています。 その先生は南米の音楽がとても好きで、自前で南米の楽器を持っていました。 そして自分で作詞作曲して、私達と一緒に音楽をしました。 年に1回秋に郡の小学校が集まる音楽会があり、そこで各学校歌を歌ったり、 楽器の演奏をしていました。 大きな学校では100人以上いるので、それは迫力のある歌声や演奏をしていました (印象的だったのが小学生にして威風堂々を演奏した学校もありました)。 それに比べて、私達小規模学校は、4〜6年集めてようやく20人 (その他の学校は6年生だけですが私達は特別)。 20人でこの先生が作詞作曲した音楽をみんなで歌う、ということをしました。 私は5年生のとき南米の太鼓の役をしました。 大きな太鼓を担いでぼーんぼーんとたたき、それをリズムにみんなが歌う、 というかなり独特なものでした。 おそらくかなり希少価値の高い小学校だったと思います。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、家族がいないけど大丈夫?」 ACP(人生会議)の話題の続きです。 今回は家族についてお話します。 以前は(今でも?)家族の決定権はとても強いというのが日本の現状です。 緊急入院などしたときには「家族に連絡を取って、え?家族は東京?それじゃあ間に合わない」 というような会話が飛び交い、病院では混乱するという現状があります。 もちろん今でも家族の影響力は強いのですが、 今後は医療の現場ではこの家族のあり方もかわるかもしれません。 というのは、「患者さんのことをよく知っている人」が人生会議では大事!とされたからです。 つまりこれまで本人の意思が確認できないときには家族に代理意思決定をすることが多かったのですが、 御存知の通り家族が遠方に暮らすことも多く、普段の本人のことをよりよく知っている人が 家族ではない可能性が高い、というのがその考えの根本です。 そして普段のこの人をよく知っている人から情報を得て、この患者さんならどう考えるかな? という「推定意思」を探る、という活動がされます。 ですので、家族がいない、という人もぜひ近くのよく知った人を作ってください。 そしてその人にしっかり自分の思いを伝えてください。 私達医療者はそのよく知った人も人生会議の場にお呼びし、しっかり話し合いをしたいと思っております。

月刊シティ・タワー診療所 9月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 9月号

とても有名な写真なので、掲載するのも恥ずかしい限りです。 観光名所にもなっている八方池です。天気がいいとこんな景色が見られます。 ただし朝9時くらいまでです。それ以上遅いとガスで見えなくなるのが山の常識です。 今月の島ちゃん先生 〜特徴的な先生が多かったな〜 私の小学生時代の思い出です。 以前お話した通り私の小学校は全校生徒54名というとても小さい学校でした。 そのためか?先生たちもとても「変わった」特徴をもつ先生が多かったような気がします。 今月はその一人を紹介します。 H先生は野菜作りと花作りが得意でした。 そのため、春は畑の開墾と花の世話、夏は畑の野菜収穫、 秋は菊の花作りと冬野菜の植え付け、冬は冬野菜の収穫、と1年中畑作業をしていました。 今だったら絶対に問題になるような教育だったと思いますが、 当時はこれが許されていました。 私達は言われるがままに畑作業を頑張りました。 教室で授業を受けた記憶はほとんどなく、連日畑に行っていた思い出しかありません。 特に思い出深かったのは、菊です。大菊は6年生がつくり、小菊は4,5年生が作りました。 大菊は見た目も華やかだったので、6年生になったら大菊(特に厚物が私は好きでした)を作りたい、 色は白色がいいな、と思って数年間取り組みました。 あと2人、変わった先生がいました。次回へつづく・・・ みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、ACPはどうやって活かされるの?」 ACP(人生会議)の話題の続きです。 では実際に急変したときにどのようにその人の意思を尊重し、医療が実施されるのか、 をストーリー仕立てで解説します。 Aさんは普段から「胃ろうなんかしたくない」「人生満足、ころっと逝けたらいい」 ということを家族にも近所の人にも、関わる医療介護スタッフにも伝えていました。 しかも何度もそれを伝えていました。 だんだんAさんは認知症が進行し、自分の言葉を発することができなくなりました。 食べることができなくなり、何度も誤嚥性肺炎で入退院を繰り返しました。 そしていよいよ栄養をとるために「胃ろう(=お腹に穴を開け直接栄養剤を入れる装置)」を作るかどうか、 という判断を病院意思から迫られました。 その時に家族さんからは「昔っから母は延命治療は希望してこなかった。 食べられなくなったらそれが人生、って言っていた」 という発言があり、ケアスタッフからも「点滴や入院した時のAさんの表情は辛そうだった。 これ以上入院はAさんにとっては苦痛だと思う」 という発言がありました。 命の長さを長らえる胃ろうという治療があっても、Aさんの生き方、Aさんらしさを皆で話し合い、 Aさんの尊厳を守るのは、胃ろうをしないで生きること、という結論に到達しました。 このように、ACPは1回の話し合いで決まるのではなく、何度も繰り返して話し合われること、 多くの人と話し合うこと、意思疎通できない状態でもその人らしさをみんなで 推定することが大事になります。 ご参考になりましたでしょうか?

月刊シティ・タワー診療所 8月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 8月号

北アルプス 白馬岳の近くに五竜岳という山があります。 この山は自分との闘いになります。まず山小屋まで遠い。そしてそこから見える山頂までの道のりが断崖絶壁に見える。 その葛藤に打ち勝って、登りきったときの達成感は本当に最高です。 今月の島ちゃん先生 〜高校野球と時刻表〜 夏といえば私にとっては高校野球が一番の思い出です。 小学生のときから大好きで、朝から晩までずっと見ていました。 小学生のころの私の趣味の一つに時刻表をみる、ということがありました。 試合が始まる前、出場校が紹介されます。そこで〇〇県〇〇市、と紹介されると、 その高校がどうやったら甲子園がある大阪(本当は兵庫県ですが・・・)にたどり着けるか? を自分なりに時刻表を調べていました。 例えば朝一番の試合なら前の日に何時に現地を出るのか? 夕方の試合なら朝一番で行けば間に合うのか?新幹線を使うと行けるな〜 でもブルートレインの方が前日からの日程的にいいかもしれない、など 小学生ながら色々空想を広げながら調べました。 これを調べていると、近畿地区は近くていいな〜 だからアルプススタンドは近畿勢は多く、北海道と東北は少ないのかな、と思っていました。 そんなことをしていたので、全国の地理と路線図が頭にしっかり入りました。 ちなみに私自身が甲子園に行くのは「急行ちくま」でした。

月刊シティ・タワー診療所 7月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 7月号

これは北岳からみた仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ)です。 仙丈ヶ岳は南アルプスの女王と言われる美しい山です。 その山頂が朝焼けし、さらにその奥には北アルプスも眺められる絶景でした。   今月の島ちゃん先生 〜昔の思い出、移動映画教室〜 新しくテレビを購入しました。今のテレビはインターネットにもつながっているので、 テレビでネットの動画や映画などを見ることができるのですね。 (私はあまりテレビに興味がなかったので購入するまでその機能を知りませんでした)。 映画もこうやってレンタルすることなく観られる世の中になっており、本当に便利になったな〜と思います。 そこで昔の思い出を紹介します。 以前からお伝えしている通り、私は田舎育ちです。 映画館もなく、初めて映画館で映画を見たのは大学生になってからでした。 では、映画館じゃないところでみた映画、となると小学校の時の移動映画教室でした。 授業の一環で体育館で映画上映してくれました。 ほとんどジブリの映画だけだったのですが、トトロとか、ラピュタを見たときの興奮は今でも心に残っています。 トトロを見た後からは、ムカデ競争の名前が「猫バス競争」になりました(分かる人にはわかりますよね!)。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、どうやったら自分の意思が実行されるの?」 前回に引き続き人生会議のお話です。 前回「延命処置はしないでね」という意思を守ってほしい、という希望がありました。 それでは、それをどう実現するか?例えば延命処置といってもその定義が曖昧です。 例えば点滴も場合によっては有効な治療にもなるし、延命処置にもなります。 では点滴はしないでくれ、という意思を残しても「この場合なら少しの点滴で治ります。それもしないのですか?」 という自体になってしまいます。 つまり、想定されるケースが多すぎて全てに通じる意思ってなかなか難しいものです。 では、どうしたらいいか?それは「物語を多く語ること」「親しい人にしっかりそれを伝えること」です。 言葉で「延命処置は希望しない」だけではなく、こんなケースだったら私は延命処置をしたくないな、 とか、こういったときならしっかり治療してほしいな、とか多くの物語を語ることが大事です。 物語を聞いた人は、いざその場面になったとき 「〇〇さんはこんなことを言っていた。だから今のケースならきっとこう思うに違いない」という『推定意思』を話すことができます。 この推定意思が できるかできないか、が緊急時に役立ちます。

月刊シティ・タワー診療所 6月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 6月号

登山者としては一度入っておきたいところとして有名な涸沢。 穂高連峰の麓にあり、上高地から入山すること約5時間で到達します。 涸沢から眺める穂高連峰はダイナミックで、本当に迫力があります。ちなみに涸沢ヒュッテのおでんは有名です。 診療所の体制についてご連絡 島崎医師が6月中まで家庭の事情により不在となります。 7月からは復帰しますのでご周知いただけますようお願いいたします。 なおその間は他のメンバーで対応しますのでご安心ください。 今月の島ちゃん先生 〜努力、気合、根性は昭和の産物か?〜 円安や日本の物価が安いためなのか?訪日外国人旅行者数が多くなっているようですね。 そのためか、TV番組でも外国人からみた日本、という内容が盛んに報じられている印象があります。 口々に「日本の品物は安い」とか、「お土産爆買いした」という報道がなされるたびに、時代は変わったな〜と思います。 私が大学生のときに、海外に旅行したときには、300円くらいでとても美味しい食事ができたのを覚えています。 それが今は逆になっているということでしょうか? かつては日本製は「高い商品」だったのが、いつか日本製は安い商品、という時代になるのでしょうか。 (いや、もうすでになっているのでしょうか?) そう思うと、時代の流れって激しく変わるものですね。 価値観や考え方をどんどん変化させていかないといけない時代になっていますね。 だから私の座右の銘である「努力と気合と根性」はもう古い考え方なのでしょうね。少々淋しい気がしますけれど・・・。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、人生会議って延命処置を希望しないことを書けばいいの?」 人生会議の話しをすると、よく聞かれるのは 「延命処置は希望しないからね、それを紙に書いておけばそれでいいの?」ということです。 答えは△です。その理由としては、人生観、生き方、自分の意思を尊重してくれる代理人はだれか、 などを話し合ったうえで、その結果として延命処置はしない、という紙を書いてあればそれには意義があります。 つまり◯です。一方で保険証の裏にある臓器提供の◯☓のような書面をただ記載してある、というだけでは意義が乏しいです。 つまりそれだけではその記録に効力は発生しない可能性が高いです。では上記2つの差はなにか? それは前者にはその記載に物語が詰め込まれていて、かつそれを代弁できる人がいる、後者にはその2つとも無い、 ということです。 ですので、ただ単に延命処置を希望しない、と記載しただけでは有効性は乏しいのです。 それでは有効性が高めるにはどうしたいいか?次回紹介いたします。

月刊シティ・タワー診療所 5月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 5月号

北岳には芦安という場所から登ります。吊り橋を渡って登山道に入ります。 奥に見えるのが北岳の山頂です。 3時間半後にはあの頂きに立っているのか!と思うとウキウキワクワク、心躍る瞬間です。 今月の島ちゃん先生 〜いつか車の運転も無くなるのかな〜 岐阜市内では自動運転のバスが試験走行しております。 往診中にも何度も目にすることもあり、だんだん見慣れてきました。 自動運転、と聞いたとき、私は「危ないな〜とっさの判断ができるの?」とやや不安視しておりました。 しかし考えてみると、いつか自動運転のほうが人間より安全運転になる日が来るのでは?と思うようになりました。 その理由は2つあります。 1つは残念ながら人間にはミスがあります。不注意で追突してしまった、アクセルとブレーキを間違えた、 という事故も自動運転で「安全・確認」が徹底されればより人間より安全になるかもしれません。 2つ目は、残念ながら乱暴な運転をする人が一部いることです。 あおり運転、信号無視など交通ルール無視による事故も多発しております。 自動運転ではこういったことはまずありえません。 となると、いつか人間が運転するより自動運転のほうがより安全になり、 運転するには「自動運転より安全に運転できる人しか運転できない」という日がくるのでは? そして、いつか「自動車の運転をしている人がいる、珍しいね」という光景になるのでは、と思いました。そうなると往診の運転、楽になるな〜。 新入職員紹介〜市川看護師〜 4月よりお世話になっております。 市川百香里(いちかわゆかり)といいます。       これまで総合病院で働き、その後在宅の子どもや家族の支援をしてきました。 また私は家族支援専門看護師という資格を持っています。 家族支援専門看護師とは、日本看護協会が認定している資格です。 患者の回復を促進するために家族を支援する。 患者を含む家族本来のセルフケア機能を高め、主体的に問題解決できるよう支援することです。 子どもと家族がお家で安心して暮らせ、世界が広がっていくように少しだけお手伝いができるといいなと思っています。 私の名前の百香里とは中国の言い伝え?(詳しくはわかりません)自分の持つ優しい香りが 広くみんなに広がるようなそんな女性になって欲しいと父がつけてくれたようです(なっているかな?)。 看護師の仕事大好き、子ども大好き、おしゃべり大好きです。 ちなみ私が支援している子どもたちは「ゆかちゃん」と呼びます。どうぞよろしくお願いします。

月刊シティ・タワー診療所 4月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 4月号

日本一の富士山は有名ですが、日本2位の高さを誇る山は北岳ということはあまり知られていません。 北岳は南アルプスにあり、間ノ岳、仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳など有名な山々に囲まれています。 今月の島ちゃん先生 〜私は親不孝もんです〜 新年度になりました。 今年も新たなメンバーが加わり、診療所も新たな門手となります。 新年度になるとTVでは「初任給で何を買う?」という企画を毎年目にします。 お母さんにお礼の品物を買うとか、両親に贈り物をするなど様々な使い道が紹介され、すごいな、と思ってみています。 では、私の場合はどうだったのか? 医学部6年間勉強してようやく医師になったときには24歳。 その初任給は、なんと10万円以下(詳細は個人的に聞いて下さい)です!大学病院に勤めていたこともあり、とんでもなく低い給与でした。 今は研修医の身分保障がありますので、ある程度の給与が支給されておりますが、 20年前の制度ではこれが現実でした。 医師になって半年間はこのような給与でしたので、医師になってからも半年間は親に仕送りをもらう、という悲しい生活を送っていました。 もちろん初任給で親になにかプレゼントを買うなんてことはできるわけもなく、親不孝な息子でした。懺悔。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、人生会議ってなんだい?」 新聞やTVで「人生会議」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか? 元々はACPと医療福祉の分野で呼ばれていた言葉ですが、一般の人にもわかるように人生会議、と命名されました。 しかし人生会議、といってもなんとことやら?と思います。 そこでこれから半年にわたって人生会議についてシリーズでお伝えしたいと思います。 例えば、あなたのお母さんが80歳で病気になりました。 救急車で病院に運ばれた時、医師から「人工呼吸器という装置をつけないと命が助かりません。 でも一度付けると外すことはできません。 もしかしたら一生人工呼吸器の生活になるかも知れません。 ずっと介護が必要となります。 それでもやりますか、やりませんか」と突然聞かれたらどうしますか? 命の選択を任されたあなたはその重さに耐えられますか? 人生会議とは、このようなケースの時「最善の判断はなにか」を考える「プロセス」です。 それではこれからその具体的なやり方を一緒に勉強していきましょう!

月刊 シティタワー診療所​(3月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(3月号)

登山ってほとんど坂道を登ります。 その中でも急坂と言われる難所がいくつかあります。 赤石岳に登る坂道もその一つでほぼ階段のような坂を1時間以上登っていきます。 標高差1500mを自分の足で登ったときに見える景色を思い描いて楽しく登ります。 今月の島ちゃん先生 〜AIが創り出す世界は???〜 最近のニュースはIT、特に生成AIの話題で持ち切りです。 私がみたTVでは「阪神優勝、道頓堀」という言葉を入れただけで、道頓堀で歓喜に湧く 阪神ファンの人々が描かれた絵画が1,2分で完成しました。 歌詞を入れるとそれにあった曲を作り、歌声が流れるというのも数分でできていました。 本当にすごいことだな、と思ったと同時に「恐ろしいな」と思いました。 なぜ私が恐ろしい、と感じたか?その理由は2つあります。 1つ目は人間の仕事ってわからなくなりそう、と思ったことです。 先程の絵画でも、楽曲でも今まではそれぞれの専門職の人が創意工夫をして作っていました。 それが人工知能が人間の時間を遥かに上回るスピードで学習し、作り上げる。 そのスピードの速さと能力に人間が負けてしまうこと、かつ、だれでもできることで 専門性が失われてしまうことが恐ろしい、と思った理由です。 そしてもう一つは「いつかAIが人間を不要」と思ってしまわないか?という懸念です。 先程も述べたように人工知能は人間以上の学習能力を持っています。 そうなるといつか、「世界にとって危険なものはなにか」という問をたて、その答えが「人間」と判断したらどうなるのでしょうか? 残念ながら人間は戦争もするし、環境問題も作ってしまいました。 そのような人間をAIが不要、危険、と感じたら・・・ ターミネーターの世界になりそうで、本当に怖いな、と思いました。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、在宅医療のやりがいって何?」 これは先日ある患者さんから質問を受けました。 在宅医療ってこれまで紹介した通り24時間対応だったり、自宅での訪問であったりと 体力をとてもつかう仕事です。 それを思ってその患者さんはこのような質問をされたのだと思います。 在宅医療のやりがいは「人生勉強」と「尊敬できる人に出会える喜び」だと私は思っています。 当院では年間140名を超える方の最期に関わらせてもらっています。 その際に本当に尊敬できる人たちに出会えます。 自分が病気でしんどいのに、家族のことを最後の最後まで気遣う人。 50代という若さで病気になっても、人生を恨むことなく心穏やかに過ごされる人。 そんな人たちに出会えることが在宅医療の財産かな、と思います。 そしてそのような人たちに生き方を勉強させてもらうことが 私たちのやりがいだと思っています。 !!受付事務募集中!! 当院では外来を担当してくれる事務員を募集中です。 詳しくは当ホームページ内「採用情報」をご確認ください。  

月刊 シティタワー診療所​(2月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(2月号)

    白馬岳の横にある旭岳という小さな山があります。     そこに夕日が沈んでいく姿を撮影しました。     日が沈むと山は一気に暗くなります。ちなみに旭岳ですが、夕日です。 今月の島ちゃん先生 〜教育って奥深いな〜 以前講演会のスタイルを変更している、とお伝えしました。 こちらの教えたいことを教えるのではなく、受講者のニーズを満たすための講習会を提供する、というスタイルです。 本当にそうなっているか?もしこの読者で受講者の方がいたら感想教えてください。 その中で学んだことは学習過程には3領域あるということです。 3領域とは、知識、技術、態度だそうです。知識はもちろん知識として覚えること、技術は〇〇ができる、ということ。 3つ目の態度とは〇〇をしようとすることだそうです。 例えばゴミ拾いであれば、これは燃えるゴミである、これはプラのゴミであると識別できることが知識。 ゴミ箱を認識して、ゴミを持って捨てるという行為が技術。 そしてゴミがあったら拾おう、という心構えになることが態度とのこと。 知識や技能のことは知っておりましたが、私は今まで態度のことは全く考えていませんでした。 気合と根性と努力でやるべき、という昔ながらの日本人の心構えで何事にも臨んできたので態度はあって当然、と思っておりました。 しかしこれも教育なんだな〜と思いました。 態度の部分を育むための手法も色々あるようで、教育って難しいな、と思う反面、 いつまでも気合と根性と努力では時代遅れになるな、と感じました。   みんなの健康相談〜今月の質問〜 「在宅医療って緊急時はどうなるの?」 緊急時、ということをもう少し深堀りしてみましょう。 みなさんが想定する緊急時ってなんでしょうか? 例えば血を吐いているとか、意識がなくなってしまう、とか重大な変化のことを緊急時と考える人もいれば、 熱がでている、便が出なくて困っている、という症状を緊急時と考える人もいると思います。 もちろん両方とも緊急時ですが、前者のような事態はなかなかありません。 具体的には当院では昨年1年間で約150名の方をご自宅で看取っていますが、 前者のケースは年に20回程度です。後者のケースではほとんど自宅で対応が可能です。 もちろん緊急時に病院で治療したほうがいい場合には本人、家族と相談して病院に紹介 をすることも行っています(絶対に自宅で診なくてはいけない、ということはありません)。 緊急時にもその人にとってどんな治療が最善か?をさぐり、解決法を提示していま すのでご安心ください。 !!看護師募集中!! 当院では外来を担当してくれる看護師を募集中です。 詳しくは当ホームページ内「採用情報」をご確認ください。  

月刊 シティタワー診療所​(1月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(1月号)

白馬岳は私は苦い思い出が多い山です。 6回アタックして、4回は雨・曇でした。しかしそのうち3回はこうやって晴れて景色を楽しむことができました。 白馬山荘のレストランは山小屋とは思えない美味しい料理を提供し、窓から眺める白馬三山は最高のご褒美です。     今月の島ちゃん先生 〜おせち料理、味が出るには時間がかかる〜 お正月にはおせち料理が定番ですね。 おせち料理に入っている食べ物って、日持ちがするものばかりだな〜と思いました。 煮豆、昆布、なますなど、お正月の間ずっと食べられますね。 でもこれを作るのは本当に大変なようです。 料理が苦手な私としては、何時間も煮込む、とか、何日間かつけておく、ということは想像すらできない作業工程であり、 すごいな〜という一言に付きます。どうしてこうやって時間をかけて作るのか、と調べた所味が染み込むには時間がかかるとのことでした。 かつ、時間をかけて作ったものはそれだけ日持ちする、とのこと。 それを聞いたとき、人材育成も全くその通りだな〜と思いました。 簡単に教えてすぐにできるわけではないけれど、せっかちな私はすぐに結果を求めてしまいます。 それでは味が出る訳ありませんね。反省です。おせち料理(というか日本料理全般にいえることですが)のように、 じっくり時間をかけて人材を育成していければと思います。     イベント報告 『夏祭り』『クリスマス会』 昨年は、小児患者さんを中心に、在宅患者さんとご家族を対象としたイベントを診療所において行いました。 初めての試みで、どうなることかと実は不安いっぱいでしたが、蓋をあければ、皆さん笑顔いっぱい! とても楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました!! 2024年もいろいろ企画したいと思っています。 「こんなイベントだったら参加したい!」 「こんなことをしてほしい!」などなど、 ご意見絶賛募集中です!診療所スタッフに いつでもお声掛けください。 【発案者(丸田)のつぶやき】   在宅医療を必要としている患者さんは移動が難しい方が多いです。 自宅でゆったりと過ごすのが一番ですが、外出することで自宅では味わえない楽しみを得られることがあります。 移動するのに大変な思いをしたとしても、それに勝る経験をできるかもしれません。 診療所でのイベントが外出のきっかけになったらいいな、家族の楽しみの一つになったらいいな、そんな気持ちで企画しました。